2021 ROK SHIFTER CUP 第1戦/第2戦
■2020年11月8日 ■鈴鹿サーキット国際南コース(三重県) ■晴れ(ドライ) ■参加台数:第1戦 18台/第2戦 18台
『ROK SHIFTER CUP』の2021シリーズが2020年11月8日、三重県・鈴鹿サーキット国際南コースで開幕した。
『ROK SHIFTER CUP』は、6段変速装置を装備した水冷125ccリードバルブ吸気エンジン『VORTEX ROK SHIFTER』を無改造で使用するワンメイクレース。これは世界統一規定に基づいて実施されるレースの日本シリーズで、2021シリーズは今回の大会から2021年8月に渡って行なわれる。参加者は35歳未満のノーマルクラスと35歳以上のマスタークラスから成り、ふたつのクラスの混走でレースが行なわれる。
各大会は基本的に2レース制で行なわれ、それぞれのレースのスターティンググリッドは、レース1ではタイムトライアルによって、レース2ではレース1の結果によって決定。レース1・レース2それぞれの結果に対してシリーズポイントが与えられる。
2021シリーズのポイントシステムには変更が加えられ、ノーマルクラスとマスタークラスで別々に順位を付けポイントを付与することとなった。ただし、各ヒートのスターティンググリッドはクラスに関係なく総合のタイム順やヒート順位で決定される。
2021シリーズの幕を開けるこの大会には、16歳から59歳まで18名の選手がエントリー。うち8名がノーマルクラス、10名がマスタークラスで、ノーマルクラスには21歳の岸本尚将選手(フォーチュンワークスぴぃたぁぱん)が初出場だ。
前日の雨が上がりドライコンディションとなったコースで行なわれたタイムトライアルでは、2020シリーズの最終大会でデビューしたノーマルクラスの岩崎有矢斗選手(APSPEED with SOVLA)が総合トップタイムをマーク。僅差で廣岡陸勢選手(トレンタクワトロ奈良)と前田樹選手(Team Regolith)が2・3番手に続いた。
マスタークラスでは、2020シリーズ王者の岡本孝之選手(ハラダカートクラブ)が総合8位でトップに。0.043秒差の2位は西島毅選手(ぴぃたぁぱん)。加藤丈宜選手(MOMOX KART RACING)が3番手に続いた。
メインストレート上のダミーグリッドから1周のフォーメーションラップを終えた後、ROK SHIFTER CUPならではのスタンディングスタートで10周のレースが始まった。ここで抜群の発進をみせたのが廣岡選手。一方、ポールの岩崎選手はやや出遅れ、オープニングラップで6番手に後退した。
代わって2番手に上がったのが水越健太選手(MOMOX KART RACING)。トップ廣岡選手との0.5秒弱のギャップをレース中盤からじわじわと詰め、残り3周でいよいよ廣岡選手へのチャージを開始した。だが、両車は最終コーナーでニアミスして水越選手がスピン、そのままリタイアとなってしまった。これで独走状態となった廣岡選手は、背後にストレート1本分ものギャップを開き、2021シリーズ最初の勝者となった。
廣岡選手のはるか後方では、金田翔選手(TAKAGI PLANNING)、前田選手、岩崎選手、伊藤慎之典選手(HRT&チャリ走り!GO!KART)、マスタークラスの岡本選手が5台一丸となってホットなバトルを展開。ここは金田選手がポジションを守り切って2位となった。3位は残り3周で前田選手をパスした伊藤選手。続いてゴールした岩崎選手はフロントフェアリングのペナルティに泣き、前田選手が4位に。この熱闘にマスタークラスから独り加わった岡本選手が、総合5位まで順位を上げてクラストップになった。
総合6位でフィニッシュしたのは、デビュー戦で6台抜きを披露した岸本選手。その岸本選手とバトルを演じた加藤選手がマスタークラス2位に。加藤選手のすぐ後ろでゴールした西島選手は重量不足で失格となり、代わって西野武志選手(LYNX)が総合9位のチェッカーでマスタークラス3位に入った。
レース2が戦いの口火を切ると、ポールの廣岡選手はきっちり先頭をキープ。その後ろに上がってきたのが、8番グリッドから強烈なスタートダッシュを決めた岩崎選手だった。これに前田選手、金田選手、伊藤選手が続き、序盤は5台一列の先頭集団が形成された。
このトップ争いから、まず金田選手と伊藤選手が後れを取り始め、やがて前田選手もじりじりと前の2台に引き離されていく。こうしてレース中盤からの優勝争いは、廣岡選手と岩選手の一騎討ちとなった。
廣岡選手の真後ろで周回を重ねた岩崎選手は、7周目に一発で逆転を成功させトップに浮上。さらに廣岡選手を数車身差に引き離した。しかしレース終盤、廣岡選手が岩崎選手を追い上げ、残り3周で2台は完全なテール・トゥ・ノーズに。岩崎選手はこの窮地を渾身の走りで切り抜けて総合優勝を果たし、派手なガッツポーズで喜びを爆発させた。岩崎選手は2020シリーズ最終戦に続く2勝目だ。
一方、2番手でゴールした廣岡選手はフロントフェアリングのペナルティで6位に降格。代わって単独走行でフィニッシュの前田選手が総合&ノーマルクラスの2位となった。3位は、16番グリッドから目の覚めるような猛追劇を演じた水越選手が手に入れた。
マスタークラスでは、オープニングラップで総合5番グリッドから9番手まで順位を下げた岡本選手が、その後の追い上げで総合7位のゴールを遂げ、またもクラス優勝を飾った。マスタークラス2位には、やはり1周目の出遅れから挽回の加藤選手が入った。
加藤選手に続いてチェッカーを受けた西野選手はレース後にジャンプスタートのペナルティを受け、それに続いた石田健志選手(パワーワークス)も残り3周でストップ。これでマスタークラスの3位は、クラス7番手のグリッドからレースをスタートした越水聡選手(TECORSA)のものとなった。
2021 ROK SHIFTER CUP 第3戦/第4戦 三重県・鈴鹿サーキット国際南コース(日程調整中)