2021シリーズ初参戦の東拓志が会心の2連勝!マスタークラスは岡本孝之が総合でも大活躍

2021 ROK SHIFTER CUP 第5戦/第6戦

■2021年6月27日 ■鈴鹿サーキット国際南コース(三重県) ■くもり(ドライ) ■参加台数:第5戦 17台/第6戦 17台

 2021 ROK SHIFTER CUPの第5戦/第6戦は6月27日、前回の大会からほぼ2ヶ月半のインターバルを置いて行われた。2021シリーズはここから8月15日の最終戦まで駆け足で2大会をこなしていくこととなる。
 今回の大会に参加したのはノーマルクラス(15歳以上)9台、マスタークラス(35歳以上)8台の計17台だ。ノーマルクラスには全日本FS-125部門で活躍中の小川涼介選手(MOMOX KART RACING)が、マスタークラスには國友拓哉選手(ぴぃたぁぱん)が初出場。さらにノーマルクラスには、2019シリーズチャンピオンの東拓志選手(NEXT-ONE Racing)が今季初めて参戦してきた。
 大会当日の鈴鹿サーキットは、台風5号接近の影響で不安定な天候の一日となった。タイムトライアルは、わずかに雨粒が落ちてくるものの完全ドライの路面コンディションで行なわれた。ここで48秒057のトップタイムをマークしたのは、前戦で目前の勝利をふいにした岩崎有矢斗選手(AP SPPED with SOVLA)。2・3番手には東選手と嶋田隼人選手(ぴぃたぁぱん)が続いた。
 マスタークラスでは岡本孝之選手(ハラダカートクラブ)が総合4番手に、西野武志選手(LYNX)が同6番手に着けてクラス1・2位となり、総合順位でも上位をうかがう勢いを見せている。第4戦総合優勝の伊藤慎之典(HRT&チャリ走!GO!KART!)はエンジントラブルでノータイムに終わり、第5戦をグリッド最後尾からスタートすることとなった。

Round 5

(10LAPS)

 第5戦は10周のスプリントレース。曇り空の下、ROK SHIFTER CUPならではのスタンディングスタートで戦いが始まると、東選手が得意のスタートを決めてトップに浮上。岡本選手も好発進で3番手に上がった。ここから東選手と2番手の岩崎選手が岡本選手を引き離し、2台でトップ争いを展開していく。
 レース前半、東選手と岩崎選手は0.5秒以内の間隔でラップを重ねていく。それが後半戦に入ると、東選手が一気にリードを広げ、7周目には岩崎選手とのギャップが1秒に達した。レース前には「シフトチェンジの感覚を取り戻すのに苦労した」と語っていた東選手だが、そんな不安を微塵も感じさせない走りで残る周回を駆け抜け、復帰戦を独走優勝で飾った。岩崎選手は単独走行で2位フィニッシュ。岡本選手はノーマルクラスの2台にこそ引き離されたものの、堂々の総合3位でチェッカーをくぐり、マスタークラスでは文句なしの1位を獲得した。
 ノーマルクラス3位でチェッカーを受けたのは水越健太選手(HRS JAPAN)。タイムトライアルでは総合10位に留まったが、スタートを成功させて一気に4番手へと浮上してみせた。その後方では金田翔選手(TAKAGI PLANNING)、佐藤凌音選手(INTREPID JAPAN CORSE)、嶋田選手、小林弘直選手(HRT)、伊藤選手が一列となってクラス4〜8位でチェッカーを受けた。
 マスタークラスでは、スタートでポジションを下げた西野選手が加藤選手、小川選手とバトルを繰り広げ、西野選手がクラス2位、加藤選手が同3位となった。

Rok Shifterクラス 上位入賞者– Round 5

優勝
東 拓志 選手

コメント:
スタートでトップに出られたけれど、100点のスタートではなかったので、次は満足できるスタートを決めたいです。前半は岩崎選手をあまり気にせず自分のペースで走るようにして、後半に後ろを振り返ったら離れていたので、大丈夫だなと思いました。後半はプッシュしすぎちゃったけれど、次のレースも同じような展開で勝てたらいいですね。

2位
岩崎 有矢斗 選手

コメント:
ペースが悪くて前についていけなかったので、その原因を探って第6戦に臨みます。本当はスタートを決めたかったけれど、うまくいかなかったのでレース中に逆転する展開を考えていたんですが思いどおりになりませんでした。

3位
水越 健太 選手

コメント:
タイムトライアルはコースに出ていくタイミングが悪くて、いいタイムを出せませんでした。前のグリッドにいるのが若い選手たちだったので、(経験に勝る)スタートを狙って、順位を上げることができました。前の人たちはタイヤを温存しているように見えたので、次のレースは不利かもしれないけれど、また頑張ります。

マスタークラス 上位入賞者 – Round 5

優勝
岡本 孝之 選手

コメント:
ようやく(総合)3位までいけましたね。まだ次の第6戦があるので安心はできないけれど、体力的に余裕もありますし、次も今くらいでゴールできたらいいですね。前の2台を抜くとなると難しいかもしれないけれど、いいレースを目指します。

2位
西野 武志 選手

コメント:
クルマがダメでしたね。欲をかきすぎて、やったことすべてが裏目に出ちゃいました。マスタークラスでは2位だけど、岡本選手のように若手に着いていけなかったのが悔しいです。次はスタートを決めて上位で戦いたいですね。

3位
加藤 丈宜 選手

コメント:
タイムトライアルで失敗したので、盛り返そうと思って第5戦に臨みました。スタートが混乱していたので、そこを突いてうまく順位を上げることができました。ただ、あまり飛ばしすぎても次のレースに支障が出るので、ある程度セーブしながら走っていました。

Round 6

(16LAPS)

 鈴鹿サーキット上空は全面雲に覆われているものの、レースに影響するほどの雨粒が落ちてくることはなく、第6戦もドライコンディションで行われることとなった。
 ポールの東選手は今回もスタートを決め、先頭のまま1コーナーを通過。マスタークラスの岡本選手も見事なスタートで3番グリッドから岩崎選手の前に立ち、総合2番手で1周目を終了した。
 2周目に入ると岩崎選手が岡本選手を抜き返し、やがて東選手の真後ろに接近。2台はここから岡本選手を引き離し、テール・トゥ・ノーズとなって周回を続けていった。岩崎選手は2コーナーで一旦東選手の前に出たが、ここは東選手がすぐに再逆転。東選手は手堅くトップの座を守り続ける。すると残り5周で、両者の間にわずかなギャップが。結局、ラップリーダーの座を一度も譲ることなく走り切った東選手が2連勝。逆転優勝ならなかった岩崎選手は、チェッカーを受けるとハンドルに顔をうずめて悔しさを噛み締めた。
 3位は伊藤選手だ。第5戦で最後尾から9位まで上がると、第6戦では1周目に7位へ浮上。そこから前方集団のアクシデントにも状してレースの折り返し点までに4つ順位を上げ、タイムトライアルでの失意から3位表彰台まで這い上がってみせた。
 マスタークラスでは、岡本選手が総合4位でフィニッシュしてクラス2連勝。その後方では西野選手と加藤選手が序盤戦からゴールまで延々とバトルを繰り広げ、西野選手がクラス2位、加藤選手が同3位となった。

Rok Shifterクラス 上位入賞者– Round 6

優勝
東 拓志 選手

コメント:
やっぱり優勝はうれしいですね。岩崎選手とはほぼ同じタイムだったと思うけれど、後ろからのプレッシャーがキツくて、気を抜けないレースでした。中盤まではひたすら自分のベストの走りを目指して、ゴールが近づいてからは後ろを意識して小さめにコーナーへ入ったりしていました。2コーナーで一度前に出られた時にすぐ抜き返すことができたのは、それがよかったからかなと思います。

2位
岩崎 有矢斗 選手

コメント:
東選手の後ろでけっこう必死に走って、横に並んで自分の顔が見えるようにしてみたり、ブロックさせてチャンスを作ろうとしたけれど、ダメでした。一度前に出たところでしっかり抜くことができていれば、100点満点のレースになったんですが、残念です。

3位
伊藤 慎之典 選手

コメント:
タイムトライアルの時点では表彰台も厳しいかと思っていたので、3位になれてうれしいです。ただ、エンジンが壊れていなければ、という気持ちもあります。第5戦ではスタートで大きく順位を上げることができたし、第6戦では前のバトルからちょっと引いてタイヤを冷やしたりしていたので、(追い上げで酷使した)タイヤも最後までもちました。

マスタークラス 上位入賞者 – Round 6

優勝
岡本 孝之 選手

コメント:
もうちょいでしたね。(総合で)3位には入りたかったけれど、抜かれちゃいましたから。(2番手を走っていて)すぐ後ろに岩崎君がいるのは分かっていたけれど、3コーナーではらんで抜かれてしまいました。あれが今日いちばん悔しかったですね。次は総合3位を目指します。

2位
西野 武志 選手

コメント:
いやあ、疲れましたね。後ろ(加藤選手)からのプレッシャーが厳しすぎました。クルマは第5戦に比べていい感じになったんですが、体がツラくて。でも、久々の完走なので、その点はよかったです。僕は真夏のレースは休むので、みなさん次も頑張ってください(笑)。

3位
加藤 丈宜 選手

コメント:
(目の前の西野選手を)抜けなかったですね。それは自分のせいなんですが。でも、バトルは楽しかったです。レースの満足度は50点といったところでしょうか。やっぱり勝ちたいですから。次のレースでまた頑張ります。

Rok Shifterクラス 表彰式
Rok Shifter マスタークラス 表彰式

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