2021 ROK SHIFTER CUP 第9戦/第10戦
■2021年8月15日 ■鈴鹿サーキット国際南コース(三重県) ■晴れ(ドライ) ■参加台数:第9戦 15台/第10戦 15台
2021 ROK SHIFTER CUPは、真夏の鈴鹿サーキット国際南コースでいよいよシリーズ最後の大会を迎えた。エントリーはノーマルクラス10台、マスタークラス10台の計15台だ。
最終シリーズランキングはノーマルクラス(15歳〜34歳)、マスタークラス(35歳以上)それぞれ、全5大会(1大会2レース制)のうち成績上位4大会の合計ポイントによって決まる。シリーズ最後の今大会ではタイムトライアルに1位12点〜10位1点のポイントを付与。決勝のポイントも第9戦が1位25点、第10戦が1位37.5点とこれまでより大きくなり、3セッションすべて1位を取ると74.5点を獲得することができる。
ノーマルクラスでは、ここまで3勝を挙げ121点を獲得した岩崎有矢斗選手(AP SPEED with SOVLA)がランキング首位。そこに73点の伊藤慎之典選手(HRT&チャリ走!GO!KART!)と63点の水越健太選手(MOMOX KART RACING)が続いている。
マスタークラスでは、開幕戦から8戦全勝で148点を獲得した岡本孝之選手(ハラダカートクラブ)がランキング首位。108点で2番手に着ける加藤丈宜選手(MOMOX KART RACING)にも逆転チャンピオンの可能性が残されている。
朝の鈴鹿サーキットには前日からの雨が降り続き、タイムトライアルはウェットコンディションの下で行われた。ノーマルクラスでは、岩崎選手が57秒470の総合トップタイムをマーク。0.315秒差の2番手は佐藤凌音選手(INTREPID JAPAN CORSE)、3番手は金田翔選手(TAKAGI PLANNING)だ。マスタークラスでは、58秒834のタイムで加藤丈宜選手が総合9番手・クラストップに。中土和徳選手(RS nakatsuchi)が総合11番手・クラス2番手。岡本選手は総合13番手・クラス3番手に留まった。
第9戦は荒天によるスケジュール遅延を避けるため、10周の予定を8周に減らして行われた。雨はタイムトライアル終了後に止み、レースが始まるころにはコースがほとんど乾いたため、全車スリックタイヤを履いてレースに臨むこととなった。
スタートでは佐藤選手が素晴らしい発進をみせてトップを奪い、1周で岩崎選手を0.5秒ほど引き離した。しかし、岩崎選手はここから着々と佐藤選手とのギャップを詰め、4周目に入った1コーナーの進入でトップの座を奪還。そして佐藤選手を引き離し、今シリーズ4勝目を飾った。
2番手に後退した佐藤選手には、さらに5番グリッドから順位を上げてきた東拓志選手(NEXT-ONE Racing)が接近。7周目の1コーナーで東選手が前に出て、3ポジションアップの2位を手に入れた。3位の佐藤選手は戦連続のベスト3フィニッシュだ。4位は最終ラップにひとつ順位を上げた水越選手。小林弘直選手(HRT)が5位、金田選手が6位となった。
マスタークラスでは、岡本選手がたちまち順位を上げて総合10番手に浮上すると、3周目にはクラストップを行く加藤選手の真後ろに接近した。しかし、岡本選手は加藤選手を抜きあぐねているうち、後方からやってきたノーマルクラスの1台に先行を許すことに。これで危機を脱した加藤選手は、しっかりマシンをゴールへと運んで総合9位でフィニッシュ、岡本選手の開幕9連勝にストップをかけてクラス優勝を果たした。
岡本選手は連勝記録こそストップしたが、総合11位・クラス2位でゴール。中土選手が総合12位でチェッカーを受けてクラス3位となり、今季4度目の表彰台に上った。
2021シリーズの締めくくりとなる第10戦も、第9戦と同様に予定周回数を2周減らし、14周のレースで行われた。午後に入って厚い雲は去り、サーキット上空は青空へと一変、第10戦は快晴の下で幕を開けた。
グリッドに並んで静止したマシンの群れに灯されていた赤色灯が消えた瞬間、東選手が2番グリッドから素晴らしい発進をみせてトップへ。ここから東選手は2番手の岩崎選手を周回ごとに引き離し、最終的には3秒以上のリードを築いてゴール。圧巻の独走劇を演じた東選手が、2021シリーズ2大会目のスポット参戦で3つ目の勝利を獲得した。
岩崎選手は2位でフィニッシュ、年間10戦のうち9戦で表彰台に立つ活躍で2021シリーズを終え、見事ノーマルクラスのチャンピオンに輝いた。その岩崎選手に着々と接近して3位でチェッカーを受けたのが水越選手。タイムトライアル6位から第9戦で4位、そして3位と順位を上げ続けた一日だった。
水越選手の後方では、ノーマルクラス最年長34歳の小林選手が奮闘。2周目に佐藤選手を急襲して5番グリッドから4番手に上がると、18歳年下の佐藤選手の反撃を熱気あふれる走りで跳ね返して4位でゴールした。
マスタークラスでは、岡本選手がようやく本調子を取り戻し、オープニングラップの最終コーナーで加藤選手をパスして総合9番手、クラストップに浮上した。さらに岡本選手はノーマルクラスの選手たちをかわして7番手に上がると、5台一列の集団をリードしたまま総合7位・クラストップでフィニッシュ。2021シリーズを10戦9勝の素晴らしい成績で終え、マスタークラスのチャンピオンとなった。
加藤選手は気温の上がった中をきっちり走り切り、クラス2位でゴール。中土選手もクラス3位をキープしたままチェッカーを受け、この日2度目の表彰台に立った。