第3戦は水越選手が快勝。雨中の第4戦は東選手が独走
MASTERは小林、岡本が制す

2022 ROK SHIFTER CUP 第3戦/第4戦

■2022年4月17日 ■鈴鹿サーキット国際南コース(三重県) ■曇り→雨(ドライ→ウェット) ■参加台数:第3戦 18台/第4戦 18台

 ROK SHIFTER CUP 2022シリーズの第3戦/第4戦が4月17日、鈴鹿サーキット国際南コースで開催された。この2022シリーズは2021年9月1日から2022年8月31日までを期間として行われ、今回はシリーズ2回目の大会。2022年に入って最初のレースだ。
 参加はノーマルクラス(15歳以上)8台、マスタークラス(35歳以上)10台の計18台。ノーマルクラスでは保下総一朗選手(FLAX Motorsports)、井出七星翔選手(ぴぃたぁぱん)、豊島里空斗選手(HRTwithカローラ新茨城CSI Racing)が、マスタークラスではリン・カーター選手(Fiore Motorsports)が、このレース初参戦だ。
 鈴鹿南コースはシーズンオフの間に全面改修を受け、コースは真新しい舗装に一新。路面はフラットになってグリップも上がっている。今回はその新舗装で初めてのレースだ。
 大会当日、朝の鈴鹿サーキット上空は曇り。タイムトライアルでは、シャシーを変更して気分一新の水越健太選手(MOMOX KART RACING)が47秒122の総合トップタイムをマーク。期待されたコースレコード更新は次回以降に持ち越しとなった。0.036秒差の2番手は丸山陽平選手(HRT)。岸本尚将選手(ぴぃたぁぱん)が3番手、豊島選手が4番手に着け、目下2連勝中の東拓志選手(NEXT-ONE Racing)は5番手だ。
 マスタークラスでは、今回からこちらのクラスに移った小林弘直選手(HRT)が総合7番手でトップに。開幕2連勝の岡本孝之選手(ハラダカートクラブ)が総合9番手でクラス2番手、西野武志選手(TAKETTI motorsport)が総合10番手でクラス3番手となった。

Round 3

(10LAPS)

 タイムトライアル終了後、細かい雨が僅かに降り始めたが、路面に影響を及ぼすほどではなく、10周の第3戦は全車スリックタイヤで行われた。
 ROK SHIFTERならではのスタンディングスタートでレースが始まると、ポールの水越選手が先頭をキープしたのに対して、セカンドグリッドの丸山選手は5番手に後退し、東選手が3台抜きで2番手に浮上した。
 東選手はレース中盤に水越選手の真後ろに迫り、何度かトップ浮上を試みるが、水越選手の前に出るまでには至らない。やがて東選手の背後に3〜7番手のマシンが接近し、終盤はトップから7番手までが一列に連なる接近戦となった。
 水越選手は結局、トップのまま危なげなくこのレースを走り切り、今季初優勝を飾った。2位は東選手。それに続き、岸本選手が2年ぶりの復帰戦を3位でゴールした。豊島選手はデビューレースを4位でフィニッシュ。丸山選手が5位となった。
 マスタークラスでは、先頭集団の一角に加わった小林選手がチームメイトの丸山選手に続いて総合6位でチェッカーを受け、クラスウィナーに。総合9位の岡本選手がクラス2位、総合11位の西野選手がクラス3位を獲得した。

ROK SHIFTERクラス 上位入賞者– Round 3

優勝
水越健太 選手

コメント:
無事にスタートを決めることができて、順位を譲ることなくトップチェッカーを受けられて、ほっとしています。東選手はベテランなんで、ずっと着いてくるとは思っていたけれど、自分がそんなにミスすることなく走れば大丈夫だと思っていました。

2位
東 拓志 選手

コメント:
スタートはまずまずでした。最初に水越選手を逃がしたくなかったけれど、2番手を序盤で抜くことができて、その点はクリアできました。でも、そこから互いの速いところが違って抜きに行くことが厳しくて、何回かあったチャンスをものにできませんでした。

3位
岸本尚将 選手

コメント:
ROK SHIFTERは2年前に1回出て、今回が2回目。練習もレースウィークに入ってからでした。最初の勢いは現役の人たちに押され気味だったけれど、後半のペースはぜんぜん負けてなくて、むしろ前に追い付いていたくらいなので、決勝はいけそうな感じです。

MASTERクラス 上位入賞者 – Round 3

優勝
小林弘直 選手

コメント:
マスタークラスの1位には満足してないですね。前回までノーマルクラスだったので、やっぱり総合でもっと前の方の順位でゴールしたいです。このヒートでは仕上がりもあまりよくなかったので、第4戦はセッティングを変えて、1位を目指します。

2位
岡本孝之 選手

コメント:
ノーマルクラスがマスタークラスかは関係なく、僕の目の前にいたダンゴ状態のトップグループと同じくらいのペースで走れたので、ちょっと自信になりました。クルマは最近乗った中でいちばん調子がいいので、次は2〜3台抜いて入賞できたらいいですね。

3位
西野武志 選手

コメント:
自分のチームを立ち上げて今回から体制が変わったので、順位うんぬん以上に、以前に比べて悪くはならなかったことに安心しました。今は満足しています。ずっと課題になっている体力面の問題を克服して、今後のレースにつなげていきたいと思います。

Round 4

(13LAPS)

 霧雨程度だった雨は午後に入って本降りへと変わり、第4戦は全車レインタイヤを装着してのウェットレースとなった。周回数は予定の16周から13周に短縮された。
 スタートではポールの水越選手の動き出しが遅く、7番手に後退。一方、2番グリッドの東選手はうまく発進してトップに立った。2番手に着けたのは8番グリッドからジャンプアップの保下選手。それに岸本選手、豊島選手、丸山選手が続く。水越選手はやがて順位を下げると、7周目にマシンを止めた。
 東選手は1周で1秒半も後続を突き放すと、強まる雨の中、そのリードをぐいぐいと開いていった。東選手は無敵の独走で13周を駆け抜け、今季3勝目だ。
 その後方では、岸本選手が保下選手をパスして2番手に浮上。ここから岸本選手、保下選手、丸山選手の2〜4番手は単独走行となり、そのままチェッカーを迎えた。2位の岸本選手は復帰戦で連続表彰台、3位の保下選手は初参戦での表彰台登壇だ。
 マスタークラスでは、岡本選手がノーマルクラスのマシンもかわして4ポジションアップを果たし、総合5位でクラス優勝を飾った。クラス2位はマシンの不調を抱えながら総合8位でゴールした小林選手だ。その後ろに着けていた加藤丈宜選手(MOMOX KART RACING)はレース中盤にペースダウン。これを中土和徳選手(RS nakatsuchi)がパスしていったが、中土選手はペナルティを受け、代わって加藤選手がクラス3位となった。

ROK SHIFTERクラス 上位入賞者– Round 4

優勝
東 拓志 選手

コメント:
1周目でたいぶ後ろを離すことができてひと息ついたんですが、途中から雨が強くなってきて足を取られることもあったので、攻めるところと抑えるところを見極めながら走りました。第3戦は落としてしまったので、今後のレースではTTから全部1位を獲りたいです。

2位
岸本尚将 選手

コメント:
大きなブランクがあったのに、いきなりこれだけの結果を出すことができて、正直驚いています。うれしいです。ROK SHIFTERでは雨はまったく走ったことがなかったけれど、メカさんがめちゃくちゃいいマシンを作ってくれて、すごく乗りやすかったです。

3位
保下聡一朗 選手

コメント:
スタートがうまく決まったので、たまたまいけた感じです。鈴鹿でレースをするのは4年ぶりだったんですが、楽しんで走れました。ただ、まだミスもあったので、速い人たちに負けないようにもっとうまくなって、次は万全の状態でレースに臨みたいです。

MASTERクラス 上位入賞者 – Round 4

優勝
岡本孝之 選手

コメント:
こんなに水しぶきが上がる中、前に何台もいる状態でスタートするのは二十数年ぶりだったので、こんなに前が見えないのかとあわてました。あまり余裕がなくて無理せず走っていたんですが、ポジションがバラけてきてからは違うギアを試したりもしていました。

2位
小林弘直 選手

コメント:
今回も満足できるレースじゃなかったですね。クルマの調子がちょっと悪くて、シフト緒が入りにくかったんです。その原因を洗い出して次のレースに臨みたいです。クルマについてはやってみたいこともあるので、それをテストして次も頑張りたいと思います。

3位
加藤丈宜 選手

コメント:
途中でヘルメットのシールドが曇って何も見えなくなって、ペースダウンして抜かれてしまったけれど、タナボタで3位になりました。ただ、それまでのペースは悪くなかったので、まあよかったかなという感じですね。次は万全に対策をして成果を出したいです。

ROK SHIFTERクラス 表彰式
ROK SHIFTER MASTERラス 表彰式

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2022年6月19日(日) 三重県・鈴鹿サーキット国際南コース
2022 ROK SHIFTER CUP 第5戦/第6戦