3大会ぶりに参戦の岩崎有矢斗が会心の2連勝!
MASTERは小林弘直が前大会からの4連勝を達成!

2022 ROK SHIFTER CUP 第7戦/第8戦

■2022年7月17日 ■鈴鹿サーキット国際南コース(三重県) ■晴れ/曇り(ドライ/ウェット)■参加台数:第7戦 19台/第8戦 19台

 ROK SHIFTER CUPの2022シリーズは、この大会を終えると残すは最終戦のみ。チャンピオン争いはいよいよ大詰めを迎えた。
 第6戦終了時点のポイントランキングを見てみると、ノーマルクラスでは東拓志選手(NEXT-ONE Racing)が4勝で210点を獲得し、2番手以下を大きくリード。マスタークラスでは岡本孝之選手(ハラダカートクラブ)が205点で首位に立っているが、小林弘直選手(HRT)が前大会の2連勝で179点にポイントを伸ばしてそれを急追している。
 出走は15〜34歳対象のノーマルクラス9台、35歳以上対象のマスタークラス10台の、計19台だ。大会当日の朝を迎えた鈴鹿サーキットは前日の雨が去り、空に雲はあるもののまずまずのレースコンディションになった。
 朝方に濡れていたコースは間もなく乾き、第7戦のスターティンググリッドを決めるタイムトライアルは全車スリックタイヤ装着で行われた。ここで48秒501の総合トップタイムをマークしたのは、ノーマルクラスの岩崎有矢斗選手(Apspeed with SOVLA)。2021シリーズの同クラスチャンピオンが、第1/2戦以来の参戦で変わらぬ速さを披露した。それに続いたのは丸山陽平選手(HRT)と井出七星翔選手(RSイディアぴぃたぁぱん)。東選手は総合8番手、ノーマルクラス7番手だ。
 マスタークラスでは、小林選手が総合4番手となるクラストップのタイムを記録。それに総合9番手の岡本選手と同12番手の中土和徳選手(RS nakatsuchi)が続いている。

Round 7

(10LAPS)

 第7戦は10周のレース。フォーメーションラップのダミーグリッドでは、5番グリッドの好位置に着けていた小川涼介選手(MOMOX KART RACING)がエンジンストールで最後尾に下げられることとなった。
 ステンディングスタートでレースが始まると、ポールの岩崎選手が好発進を決めたのに対して、セカンドグリッドの丸山選手はやや出遅れ、井出選手が2番手に上がった。だが、丸山選手は3周目に2番手に戻ると、0.7秒ほど先に逃げた岩崎選手を追い詰めていく。
 丸山選手はレースの折り返し点で岩崎選手のテールを捕らえ、残り2周の1コーナーで岩崎選手をかわして先頭へ。しかし、岩崎選手も意地を見せ、その周のヘアピンでトップの座を取り戻した。このバトルの間に、5番グリッドから浮上の水越健太選手(MOMOX KART RACING)、小林選手、井出選手が優勝争いの後ろに追い付き、先頭集団は5台に膨らんだ。
 岩崎選手は結局、丸山選手に再びチャンスを与えることなく10周を走り切り、復帰戦を総合優勝で飾った。丸山選手は0.127秒差の2位。小林選手が最終ラップに水越選手をかわして、総合3位とマスタークラスの優勝を獲得。水越選手は総合4位、ノーマルクラス3位となった。
 マスタークラスでは、岡本選手が総合7位でクラス2位に入賞。上げ潮に乗る中土選手が総合9位、クラス3位でチェッカーを受けた。

ROK SHIFTERクラス 上位入賞者– Round 7

優勝
岩崎有矢斗 選手

コメント:
他の人よりだいぶペースが遅くて辛い状況でした。今のヒートは10周だったのでポジションを守り切れたけれど、第8戦でも優勝を狙うにはペースが足りないかなと思っています。ペースが上がらない原因はまだ見つかっていないけれど、チームと話し合ってうまく解決策を見つけて、次も優勝を狙っていきたいです。

2位
丸山陽平 選手

コメント:
残り2周のヘアピンでインに入られたのは予想外でした。相手も苦しい抜き方だったのでまた抜き返せるかと思ったけれど、自分のミスが出てしまって攻め切れませんでした。1位じゃなかったのは悔しいけれど、スタートミスのあとのリカバーは自分なりにうまくできたと思うし、余力や速さも自信があるので、次は1位を獲りに行きます。

3位
水越健太 選手

コメント:
先頭集団に追い付いてみたら同じペースで走れたので、チャンスがあったら勝負しようと思って3コーナーでアウト側から仕掛けたんですが、失敗して順位を下げてしまいました。でもペース自体は悪くなかったので、セッティングを見直して決勝に臨みます。前回の大会に続いて優勝を狙っていきます。

MASTERクラス 上位入賞者 – Round 7

優勝
小林弘直 選手

コメント:
前回の大会に比べて体力面も向上して、10周だったらトップグループに着いていけるだろうと思いながら走っていたら、最終ラップに総合3番手に上がれてうれしかったです。次のレースも最後まで諦めず、出来る限り頑張ってゴールを目指します。表彰台に乗りたいですね。

2位
岡本孝之 選手

コメント:
エンジンの調子が良くない上に、スタート前にカートを持ち上げた時にぎっくり腰をやってしまって、今日はここ最近でいちばん辛い日になっています。あまりネガティブな言葉は言いたくないけれど、次のレースは前で何かが起きてくれたりして、それに乗じて5〜6番手になれたら合格点だと思っています。

3位
中土和徳 選手

コメント:
久しぶりにいい感触で戦えてうれしかったです。これは大声で言いたことなんですが、僕の大好きなトニーカートジャパンの杉浦さんのおかげです! 今回はシャシーをコスミックに換えて、自分が望むような走りができました。次のレースは、最低でも今のポジションをキープしたいです。

Round 8

(12LAPS)

 レース開始予定の1時間ほど前、鈴鹿サーキットは突然激しい雨に見舞われ、大会の進行はディレイに。その雨はやがて去り、第10戦は曇り空の下で予定どおりの時刻に行われた。ただし、周回数は16周から12周に減らされている。コースは全面ウェット。全車ウェットタイヤ装着でのレースだ。
 スタートではポールの岩崎選手が好ダッシュに成功。一方、2番グリッドの丸山選手はやや失速気味となり大きく順位を下げた。代わって2番手に浮上したのは4番グリッドの水越選手。第7戦でフロントフェアリングのペナルティを受け11番グリッドに埋もれた東選手も、オープニングラップで一気に3番手まで順位を上げてきた。
 岩崎選手は濡れたコースを快調に駆け抜け、4周で1.7秒ほどのリードを築き上げた。その後方では、通り雨という千載一遇のチャンスで不調を脱した東選手が、前を行く水越選手に迫り、4周目に2番手へと上がった。
 レースが中盤戦に入ってコース上の水量が減り始めると、東選手のペースが岩崎選手を上回り、両車の間隔は徐々に縮まっていく。だが、東選手が前に追い付くには、岩崎選手のアドバンテージはあまりに大きすぎた。岩崎選手は12周を独走のまま走り切り、堂々の総合2連勝を飾った。
 東選手と水越選手はそれぞれ単独走行を続け、2位と3位でフィニッシュ。それに続いて小林選手が総合4位でチェッカーをくぐり、マスタークラス4連勝を果たした。
 マスタークラスの2位は、体調不良に耐えて総合10位でゴールした岡本選手。一日を通じて好調を維持した中土選手が総合11位でチェッカーを受け、2戦連続、今季3度目の3位入賞を遂げた。

ROK SHIFTERクラス 上位入賞者– Round 8

優勝
岩崎有矢斗 選手

コメント:
レインコンディションには自信があるのでコース上に水がある間は大丈夫だったけれど、後半ちょっとずつ乾いてきて、ペースが悪いなと思って後ろを見たら2番手が近づいてきていたのでヒヤヒヤでした。レースウィークの金曜日に鈴鹿の新しい路面を初めて走って、そこからいい調子のまま2連勝できてうれしいです。

2位
東 拓志 選手

コメント:
周りの人たちはタイヤの面で厳しいだろうなと思っていて、僕は11番グリッドなのでスタートで一気に上がるしかないので、そこはうまくいきました。最近は雨のテストもしていて仕上がりはよかったので、自信を持って走れました。楽しかったしうれしかったけれど、予選がもっといい順位だったらと思うと複雑な気持ちです。

3位
水越健太 選手

コメント:
スタートでは2番手に上がれけれど、結果は3位でした。急な雨だったけれどそんなにペースは悪くなくて、スタートが決まったおかげで3位にはなれました。喜び1割、悔しさ8割、安堵2割って感じのレースでした。今シリーズは上位争いはできているので、8月の大会では勝ちを目指して頑張ります。

MASTERクラス 上位入賞者 – Round 8

優勝
小林弘直 選手

コメント:
マスタークラスで1位を獲れたのはうれしいです。でも、総合で4位だったのは悔しいです。今回はドライの方が調子よかったので、第8戦もドライのままでレースしたかったですね。次の最終戦は全セッション1位で終えて、チャンピオンでシリーズを締めくくりたいです。

2位
岡本孝之 選手

コメント:
後ろの人たちにズバズバ抜かれちゃったんで、ちょっと落ち込んでます。クルマも体も調子よくはなかったけれど、雨でこのレース内容はドライバーの力量の問題でしょう。これでポイントでは小林選手に抜かれちゃったと思うので、次はランキング首位を取り返せるように頑張りたいと思います。

3位
中土和徳 選手

コメント:
雨の中を無我夢中で走って、終わってみたらこの順位だったって感じです。疲れました。岡本選手の背中はまだ遠いです。OTKのカートは雨でも乗りやすくて、モノに助けられた感じもありました。もうちょっと修行しないとダメですね。次はマスタークラスに限らず、ひとつでも今回より順位を上げられるよう頑張ります。

ROK SHIFTERクラス 表彰式
ROK SHIFTER MASTERラス 表彰式

NEXT RACE

2022年8月14日(日) 三重県・鈴鹿サーキット国際南コース
2022 ROK SHIFTER CUP 第9戦(最終戦)