オーストリアのROTAX(ロータックス)社が1997年に発売した『125MAX』、通称マックスは、当時「100cc・空冷・直結(押しがけ始動)」が当たり前だったレーシングカートの世界にあって、「125cc・水冷・クラッチ&セルスターター装備」という斬新なフォーマットを持って登場した挑戦的なエンジンだった。この125MAXがリリースされるや、その優れたドライバビリティやイージーメンテナンス&ローコストといった魅力が、ホビー指向のドライバーを中心に大きな評判を呼び、たちまち世界中に普及。やがてレーシングカートそのものの標準規格を「125cc・水冷・セルスターター始動」へと導く革新をもたらした。MAXエンジンのシリーズには2002年に2段変速機構を備えたハイパワー版『DD2』が加わり、これも世界中の上級ドライバーたちに人気を博した。このMAXエンジンの無改造ワンメイクレースが『Rotax MAX Challenge:RMC(ロータックス・マックスチャレンジ)』。ROTAX社が制定する世界統一規則で行なわれるレースだ。これが1999年にスタートするや、たちまち多くのカートファンの心をつかみ、今や50カ国以上でシリーズが開催される世界屈指の人気レースとなった。マックスチャレンジには各国のシリーズのみならず、『Euro Challenge(ユーロチャレンジ)』『Asia Challenge(アジアチャレンジ)』といった地域別の国際シリーズもあり、こちらでは極めてハイレベルなコンペティションが繰り広げられている。
マックスチャレンジは日本でも最も人気の高いレースのひとつとなり、現在は北海道から九州までの各地でシリーズが実施されている。
MODEL: ROTAX 125 Senior MAX EVO
MAXIMUM PERFORMANCE: 22 kW / 30 hp at 11.500 rpm
MAXIMUM TORQUE: 21 Nm at 9.000 rpm
WEIGHT: bare engine: 12,0 kg / 26,5 lbs with complete power pack: 23,1 kg / 51,0 lbs
SPECIAL FEATURES: Cylinder with electronically controlled exhaust valve
POWER PACK: intake silencer, carburetor, fuel pump, engine, exhaust system, radiator, battery box incl. cover, cable harness, OFF/ON/START switch, relay
CHASSIS COMPATIBILITY: wheel base: 1,040 mm
DD2以外の各クラスのエンジンは、125 ROTAX MAX EVOをベースに可変排気バルブの有無や吸・排気リストリクターで最大出力を変えたもので、それぞれコンバージョンが可能。ひとつのエンジンで仕様を変えて違うクラスに参加できることも、マックスチャレンジの魅力のひとつだ。
ROTAX MAX CHALLENGE
ロータックス・マックスチャレンジには、年代別やエンジンの仕様が異なる下記のクラスがある。
Micro MAX マイクロ・マックス | Micro MAXエンジン 参加年齢:小学1年生~中学1年生 GF出場可能年齢:当該年末までに8歳になり、当該年末まで11歳でなければならない |
Mini MAX ミニ・マックス | Mini MAXエンジン 参加年齢:小学4年生~中学2年生 GF出場可能年齢:当該年末までに10歳になり、当該年末まで13歳でなければならない |
Junior MAX ジュニア・マックス | Junior MAXエンジン 参加年齢:小学6年生~17歳 GF出場可能年齢:当該年末までに12歳になり、当該年末まで14歳でなければならない |
Senior MAX シニア・マックス | MAXエンジン 参加年齢:14歳~ GF出場可能年齢:当該年末までに14歳でなければならない |
MAX Masters マックス・マスターズ | MAXエンジン 参加年齢:25歳~ GF出場可能年齢:当該年末までに32歳にならなければならない |
DD2 ディーディーツー | DD2エンジン(2段変速) 参加年齢:15歳~ GF出場可能年齢:当該年末までに15歳にならなければならない |
MAX Novice マックス・ノービス | Novice仕様エンジン 参加年齢:自由 |
GRAND FINALS
ロータックス・マックスチャレンジの参加者にとって最大の目標となるのが、毎年のシーズン末に世界中のMAXユーザーを集めて世界チャンピオンを決する『GRAND FINALS(グランドファイナル)』だ。この大会に出場できるのは、各国&地域のシリーズでチャンピオン(及びそれに匹敵する順位)となった招待選手のみ。参加者には渡航費と大会期間中の宿泊費が支給され、レースで使うマシンはすべて主催者が会場に用意する。完全なイコールコンディションによる実力勝負の戦いとあって、「ここで優勝することはどんな国際レースで勝つことより難しい」ともいわれる。また、 “各国のMAXユーザーの交流”もグランドファイナルの趣旨のひとつで、マシンを降りたあとの友好的な雰囲気も、他の国際マッチにはない魅力だ。
MAX FESTIVAL in JAPAN
GRAND FINALSに出場する日本代表選手を決めるレースが「MAX FESTIVAL」だ。全国各地のシリーズ戦で獲得したポイントとこの大会で獲得したポイントの合計で各クラスの代表選手が決定する。毎年、国内最大規模のカートイベントとして開催されている。
レース動画
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